チャンマールタイムス

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経済学とはなにか

ポイント

・経済学と医学は一緒!


 経済学者でもなく先生でも無い私が経済学について語るのはおこがましいのは重々承知していますが、私自身勉強するまで「経済学って何?なんの役に立っているの?」と思っていたクチですので、そういった認識から勉強を重ねることで見えてきた事、分かった事を書き残しておきたいと思い、今回の記事を執筆しています。


 ノーベル賞にはノーベル経済学賞という分野がありますが、これは厳密にはアルフレッド・ノーベルの遺言に従って設立された「ノーベル賞」には入っていません。詳しくはウィキペディアでも見ていただければ経緯は書いてありますが、とりあえず現代の世界で、経済学の分野で偉大な功績を残した人には権威ある賞をあげよう、という機運があってそういう賞が誕生したわけです。それくらい経済学というのはこの世界にとって重要なことなのです。

 実際歴史を紐解いてみると、人類の文明はその始めから経済とともにありました。経済活動無きところに人間の文明社会は成立しません。そういう意味では人類の歴史は経済の歴史であり、人間社会とは経済社会のことである、ということが出来ます。この経済の歴史、ひいてはお金の歴史についてもいずれこちらで触れられたら、と思っています。


 話は変わりますが、医学、というと、経済学よりはずっと分かりやすいですし、分かりやすく人の役に立つ学問分野ですよね。病気を治す、病気を予防する、病気になりにくい環境や体を作る、といった具合に、私たちが健康的な生活を、出来るだけ長く過ごしたいという根源的な欲求に応えるのが「医学」ということができるでしょう。さてそんな医学の発展はどのようにして為されてきたのでしょうか。

 これも難しいことは無いと思いますが、徹底的に我々人間の体を観察し、分析し、研究して医学は進化してきたのですね。風邪薬には痛み止めなどの成分が入っているものがありますが、これはある化学成分と我々体との関係を徹底的に調べ上げて、痛みを止めてくれるうえ、副作用も少ない、ということが判明しているから、使われているのです。

 また、原発事故の時に、セシウムが人間の甲状腺という臓器に集まりやすく、これを体外に排出するにはヨウ素を摂取するといい、というような話が出てたことを記憶している人もいるかと思います。これも長年の観察や分析の結果として、セシウムという物質は甲状腺に溜まりやすい、とか、ヨウ素も同様に甲状腺に集まる特性がある、とか、そしてヨウ素セシウムを吸着する、であるとか、そういった事が分かったから使っている、ということになります。こういった事が分かるようになるには、世の中に無数に存在するあらゆる物質と、人間の体の各部位、各細胞との関係を、ある意味しらみつぶしに、もちろん本来はある程度予測やアウトラインを立ててから観察するでしょうが、そうやって気の遠くなるような研究の成果として我々は様々な体に対する脅威から身を守ることができたり、病気になってもほとんどの場合治すことができるのです。

 また今回のコロナ禍において、公衆衛生や予防医学というようなジャンルも注目を集めました。これは病気にならないための医学で、簡単なところで手洗いやうがい、そしてワクチンも予防医学ということになります。人間の免疫機能を長い期間調べに調べて、ある程度分かってきたことをベースにワクチンは活用されています。健康的な食生活、質の良い睡眠によってそもそも病気に強い体を維持する、という視点も重視されています。基本的な事で、人類が長年励行してきた「早寝早起き」が結果的に病気になりにくい体を作っていた、というのも面白い事実です。


 さて話を経済学に戻しましょう。経済学と医学は基本的に同じものです。医学は人間の体を分析します。経済学は人間社会を分析します。医学はいざ病気になった時にどんな薬が効くのかを調べます。経済学はいざ不景気になった時にどんな施策が効くのかを考えます。医学は病気になりにくい体を作ります。経済学は不景気になりにくい社会システムの構築を志します。

 経済が病気になったら、つまり不景気になったらどうなるでしょうか。まず失業者が増えます。そうすると自殺する人が増えます。また犯罪発生率が上がります。人々の心が荒廃し、さらに景気の悪化に拍車をかける悪循環が始まります。場合によっては国家の経済状況を浮上させるために外国の資源や市場を支配する事を主張する人も現れるでしょう。これは戦争につながります。不景気と権力者の政権維持への動機が重なると、だいたいが戦争になります。不景気って怖いんですよ。そういう意味で戦争をなくす、平和への一番の近道は、世界中の人々に有り余るだけの富と豊かさを作る事なのです。もちろん、現代社会にはすでに富の総量としては十分にあるのに、分配が公正でないのが問題だ、という議論もありますが、まあそれはさておき。

 少なくとも、経済学がいかに重要かはお分かり頂けるかと思います。我々が長く幸せな人生を送るのに、病気にならないよう医学が発展する必要もありますが、戦争にならないよう、また富が公正に分配されるよう、経済学も発展を続ける必要があるのです。

 ノーベル賞には医学賞ももちろんありますし、後から作られたものですが経済学賞もあります。いずれも人類の役に立つ学問であることはお分かり頂けたかと思います。経済学賞もそれ以外の賞同様重要な賞である、ということも。


 さて、ライオネル・ロビンズという経済学者が経済学を定義して「希少性の科学である」と言いました。この言説はいわば経済学上の問題の発生の起源を希少性に求めているという事になります。今回私が述べましたのは、経済学の目的の部分について、となります。もしご興味を持たれたなら、より深い経済学の世界に触れてみてください。

 

※ただの一般市民の書く記事ですので、特にソースを示していない文章について、不正確であったり、私個人の誤解に基づいていたり、そもそも間違っていたり、する場合があると思います。そういった部分を見つけた方は出来るだけ優しく教えていただけると幸いです。勉強になります。またそういった理由により、記事を丸呑みするのではなく、興味を持ったらぜひご自分でいろいろ調べてみてください。